2011年3月9日水曜日

トランジスタ技術1975年8月号

ランジスタ技術2011年1月号、かなり久しぶりにCD-ROMのオマケが付いていたのだが、みなさんはもう活用しておられるだろうか。 復刻版の規格表など、かなり美味しいデータも含まれているので、もしそのまましまい込んでいるという方がおられるなら、ぜひ内容を再確認してみると良いだろう。

さてさて、唐突にこんな書き出しから始めてみたのだが、実は例のCD-ROM中に、トラ技創刊号からの記事一覧がテキストデータになったものが収録されていたりするんですナ。 いやはや、このデータを「ぼ~っ」と眺めていて、ものすご~く懐かしい記事を見付けてしまったので、いてもたってもいられなくなってコピーサービスを頼んでしまったと言うワケでごぜ~ます。
さ~て、中身のほどは・・・・


のタイトルは、“電子ホッケーの製作”
ひと言でご説明するなら、「アナログ技術をフル活用して作ったアーケードゲーム」とでも表現するのが適当かな。 技術としてはもちろん「ディジタル」なんだけど、実現手段のいたるところにアナログの要素がちりばめられているという状態だ。

最近では、ワンチップマイコンを使って色々なビデオゲームを製作される方もおられると思うが、この電子ホッケーの内部処理プロセスを箇条書きにしてみると・・・

 ・トランジスタのマルチバイブレータで V-SYNC、H-SYNCを発振
 ・V-SYNC、H-SYNCを元に「のこぎり波」を生成する
 ・↑のこぎり波とコンパレータを使い、ラケット、ボール、壁などを判定
 ・↑結果を微分し、水平垂直成分を合成して映像信号にする
 ・VHF帯のキャリアを合成した映像信号↑で変調し、家庭用テレビに表示


ちなみに、ボールの移動も OPアンプで構成した積分回路を使った“アナログ電圧”によって表されるという構成だ。


臓部のコンパレーターは、709型OPアンプの転用。
ページの左上にある写真を見ると、大量の「CANタイプ709君」がマウントされているのが判る。

とまぁこんな感じなのだが、当時高校入学直後の私がなぜかこの記事に大きな感銘を受け、映像信号処理へと興味を持つきっかけになったことを書き添えておきたいと思う。 この記事にお目にかからなかったら、今の私は「映像信号とは全く無関係な方向」に進路を取っていたかも、と言っても過言ではない。

はい、ちょっと懐かしさに浸ってみました (笑)
この当時のトラ技は、泥臭いけど内容が激濃で、今の何倍も夢を与えてくれたように感じるのは、私だけだろうか・・・ 

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