基板を購入したときに付いてきた資料は B5版の用紙に印刷されたものが 3枚。
- トランス (T1) の作り方
- 電源部 ~ 残りの部分の組み立て ~ 缶への組み込み
- 部品表
この手の付き合いが広い友人に聞いてみたりして、一部回路定数が違う別バージョンの回路図は入手できたんで、部品表と照合しつつ代用品を使うものなんかを書き込んでいたんだけど、部品表自体に Bugが含まれているのはご愛敬というところか(笑)
ということで、ひとまず電源部のみを組み立ててみたんで、さらっとご紹介しておきたいと思う
最初にやるべき作業としてはトランスを巻かないといけないんで、関連する部材の確認から始めることにしよう。 ちなみにこのボビンとコアが一緒になったセットは、デジットさんで基板を購入したときに一緒に買ってきたものなんだけど、袋から出して確認してみると自分が考えていた以上に小さいというのが第一印象ですな。 説明書にも巻き方は解説されているものの、一次側と二次側はどっちから巻いても OKとか、結構ラフに書かれているんでそんなに気にしなくても良いんだろうけど。 自分的にはすでに「マジメに作りましょう」フラグが “ON” になっているのは言うまでもなく、というところか
ノギスを出してきて、ボビンに巻けるエリアがどれ位あるか確認しているところ
一次側のコイルは 0.26mmの UEWで 17回巻の指定なんだけど、手持ちは 0.2mmの次が 0.32mmだったので、わざわざ 0.26mmを買い足すこともないだろうと、どちらにするか検討中ね。
ちなみに昔々、DIPパッケージの ICをユニバーサル基板にマウントする際の配線用に UEWを使用したワイヤリングペンを使っていたのだが、純正のワイヤー (おそらく 0.14~0.16mmで被覆溶融温度も低め) が買えなくなってしまい、その際に日本橋電気街で入手できる単品で最も細いワイヤーが 0.26mmだった。 当然ワイヤリングペンの巻枠には不適当なので、自分で長さを整えて末端を予備ハンダしつつ配線するという感じで効率そのものは落ちた感が否めないんだけど、最近はそんなに大量のロジック回路の配線はしなくなってしまったんで、特に問題なしかな
話を戻そう。 ボビンの有効エリアは 3.45mm ~ 3.5mm程度と出たので、0.2mmの UEWなら頑張れば 17回巻けるかな、と試しに巻いてみた。 のだが・・・ 残念ながら 14回か、せいぜい頑張って 15回が限度っぽいので、0.32mmで二層に分けて往復で巻くことに決定ネ
回路図を確認してみると、一次側にも二次側にもスナバ回路は入っていないようだ。 電源が電池二本ということでそんなにピークは出ないんだろうけど、以前真空管アンプ実験用に DC/DCを検討した際、テキトーに巻いたコイルでは盛大にピークが出た経験があるんで、一応気にしておきたいところ。
ひとまず二次側を分割して巻いてやり、一次側の巻き線をサンドイッチすることで結合度を上げて “リーケージインダクタンス” の悪影響を低減する工夫をしておくことにした。
ということで、最初は二次側から巻き始めることに。 0.1mmの UEWを 30回強巻いて、ボビンの上まで行ったら次は折り返して、往復で計 65回巻いたところ。 一旦中央の端子に絡めて切断しておく
絶縁用にカプトンテープをカットしたものを一周半ほど巻いてやり、その上から 0.32mmの UEWで一次側コイルを巻いたところ。 往路はキレイに巻いたつもりながら、折り返してからの復路が乱れているのはご愛敬(笑)
この後はまたカットしたカプトンテープを一周半ほど巻いて、二次側コイルの続きを巻いて行く・・・ と。
巻き終わったコイルの上にも、絶縁用にカプトンテープを巻いてやる。 さらにコアを入れたら、コアの上からも固定用としてカプトンテープを巻いておく、と。 コイルの末端を整えて端子に半田付けすれば OKですな。 念のためテスターで導通を確認しておくとしましょ~ かね
あと、コアのがたつきが少し気になったんで、ホットボンドを少しコアとボビンのスキマに充填しておけば完璧だな。
お次はお待ちかねの組み立て・・・ ということで、電源部の部品はこんな感じで
簡単に使用部品についてコメントしておくと、
- Q1:2SA1015-GR (東芝)
まだ東芝製の在庫がたくさんあるので - Q3:2SC2655-Y (東芝)
手持ちの中で 2SC3422 / 2SC2655 / 2SC2120あたりが候補として浮上したんだけど、とりあえず今回は 2SC2655を起用することにに決定 - D3:UF4006
他の FRDで以前車載用DC/ACなんかで検証したヤツも電気的なスペック面では全部使えそうだが、リード線が太いのや図体がでかいのは物理的に無理、と - C5:100PF 50V (B特性セラコン)
フィルムコンデンサの指定だが、単なる Q3のスピードアップコンデンサなので、入手しにくい小容量フィルムコンではなく、セラコンで問題なし。 - C4:100uF 16V (OS-CON)
たまたま千石電商で買ったジャンク袋に入っていたのと、基板にギリギリ収まったので起用 - C7:10uF 100V (日ケミ KMG 105℃)
デジットに 105℃品があったので買っておいた。 基板に入らなければ 4.7uF 100Vの 85℃品にするつもりだったが、入ったのでコチラで(笑)
はい、組み立ての方もご覧の通り無事に完了ですな
間違いなく組み立てができたら、最後は動作確認。 実験用電源とテスターをつないで火を入れてみましょ~
このヘッドフォンアンプの動作環境だが、元々の想定からすると、ニッケル水素電池×2の 2.4Vで動作させるのが順当なところと思われる。 私の場合はニッケル水素電池を常用する環境がないので当面はアルカリ乾電池での運用を考えているのだが、2.4V入力時に出力電圧を 75Vに調整すると、入力を 3.1Vに上げると 80V以上にまで電圧が上昇してしまうのでちょいと検討しないとね、というところか。
あと、無負荷でテスターのみを接続した状態でいぢくりまわしていると、電圧が急上昇することがあったんで、念のためダミーの負荷抵抗 180KΩをぶら下げておいた次第。
ひとまず基本的な動作としては問題なさそうなので、この先も色々と自分なりの検討はしつつ、製作を進めて行きたいと思う。
それでは、今日のところはとりあえずこの辺で・・・
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