頂いたコメントの情報にピンと来て Aitendo's電子工房を覗きに行ってみると、やっぱりそうだった・・・
お兄さん~、こんなモン商品として売ったらあきまへんでぇ~
ちゃんとしたRGBコンバータを、安ぅ提供する方法を考えへんかったら、ユーザーから逃げられまっせ~ ・・・というのが正直な感想。
ここまで読んで何のことか判らないという方もおられるかも知れないので、簡単に説明しておこう。
Aitendo's電子工房でここ何日か前に新規追加された商品の中に、RGBコンバータ(簡易版)や、7インチビデオモニターセット(白黒版)というのがあるのだが、要はその接続方法というか信号処理方法が RGBとSYNCをただつないでしまうだけという、商品としてあまりにも寒~い方法なのだ。
何も処理していない「コンポジットビデオ信号」を、分離しないまま R/G/B映像入力端子に供給すると、モノクロ映像が表示される。 同期信号に関しても、LCDパネル内部で コンポジットビデオ信号から同期分離する機能を持ったものもあるので、そのままつなぐだけで画像を表示させるという手抜きな方法も使用可能という寸法だ。
ここまで読んでいただいたら、下の画像を見て欲しい。
先般私が記事を執筆した、トランジスタ技術2009年11月号。
私の担当部分は「●アナログRGBインターフェースのLCDは扱いが簡単」というところから始まっており、最初の説明で動作確認方法として、この方法を掲載している。
ページを読み進んでいただくと、P130上部「図1」にこの方法の接続図が掲載されている。
Aitendo's電子工房にも接続図がUPされているのでご確認いただければと思うが、やりかた自体は全く同様だ。 但し、機能設定ピンに“ロジックH(5V)”を与えるために、私は抵抗分圧で作っているが、Aitendoさんは7805を使っているという違いはある。 しかも、7805の入力側に入れるべきパスコンを省略するという手抜きもやってくれてますな
さて、上記の方法は、LCDユニットの動作確認方法として有効な方法で、少し経験のある人なら容易に想像できることなので、敢えて何も言うつもりはない。 しかし、コレを商品として堂々と販売するのはイマイチである。
以下にメリットとデメリットを列挙させていただくので、もしこれらを今から購入するという方がおられるなら、事前に読んで判断材料としていただくことをお勧めする。
メリット:
・回路が簡単。
・価格が安い。
※FFCケーブルとコネクタがコストの多くを占めているので、これらをコストダウンしないと無意味。
デメリット:
・入力ソースがカラーであっても、モノクロでしか表示されない。
・カラーサブキャリアの妨害により、画面がザラ付いた感じになる。
・同期信号が取り除かれていないので、暗い部分の画像が不自然になる。
制限事項:
・普通の液晶では、RGB入力端子に75Ω終端抵抗が入っているので、同時接続は暗くなる。
例外:シャープ製液晶の場合は75Ω終端抵抗がないものが大半。
・同期信号がロジックレベルを要求する液晶では、この方法は使用できない。
ま、たまたまシャープ製液晶の多くがこの方法で簡易表示ができてしまう事実があっただけのことなのだが・・・ 私ならもちろん、ちゃんとしたRGBコンバータを購入する。
また、私自身が仮にこれらの商品化前に意見を求められたとすれば、絶対に「こんなもの商品にするな!」という意見を送ったハズだ。
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