2010年2月3日水曜日

AC直結LED acriche AW2204点灯試験&調光検討 (Part-2)

回の点灯試験に続き、早速オシロスコープのプローブを接続して、電圧と電流の関係を調べてみたいと思う。


初はお約束の注意書きから・・・
見たくない人がほとんどだろうが、感電や事故防止のために守って欲しい内容を記しておくことにする。 これぞ、AC100Vに測定器を直結する際の掟である。

 ・ AC100Vには「ビリビリ来る方」と「来ない方」がある。 要確認!
 ・ オシロのプローブは「×10」を使うこと。「×1」は使用禁止!
 ・ オシロ本体や、PCの電源が「漏電」していないか調査しておく。
 ・ 非常時のため、必ず手元でOFFにできるスイッチを付ける。
 ・ 耐熱、耐電圧の考慮された場所で実験する。
 ・ 通電状態のままその場を離れない。



読めば判る項目は飛ばすとして、簡単に確認手順を記しておこう。 テスターと、1KΩ程度の抵抗を用意して欲しい。
最初はテスターをAC100V以上のレンジに合わせ、テスト棒をコンセントに突っ込んで両端子間の電圧を測ってみる。 大抵100Vよりも少し高めの電圧が表示されるはずだ。
次に、どちらか片側をコンセントから外し、テスト棒の先を手で触ってみて欲しい。 2本あるうちの反対側も同様に試すと、電圧がほとんど0Vの方と、数十V近い電圧が出る方に分かれると思う。 ここで、電圧の高い方に直接触るとビリビリ来ることになる。 もしオシロのGND側をつなぎたいところがそっち側だった場合は、コンセントを逆向きに差し替えておこう。

続いて機器の漏電チェックね。
先ほどの「電圧がほとんど0Vの方」「オシロのGND」を接続するのだが、いきなりつながず 1KΩ程度の抵抗で「ちょんちょん」と触れて様子を見て欲しい。 スパークしたり、発煙するのは論外! しばらく触れていても問題なければ、本番行ってみよう。

尚、ここでチェックを疎かにすると、感電機器の破損など、事故につながりかねないので慎重に。 何かトラブルが起こったとしても、私はもちろん、誰も責任は負ってくれない。


初はAC100Vをそのままつないだ環境での電圧vs電流波形。
電源電圧のピークは140Vpp近くあるようだが、我が家もご多分に漏れずコンデンサ・インプット電源回路の機器がいくつも稼働しているので、ピーク付近の山が削り取られたようになっている。

この状態で見ると、電圧が約90V付近で電流が流れ始め、ピーク付近で約3.4V(≒34mA)流れているのが判る。 実効値で見ると約1.7V(≒17mA)であり、電流検出用に100Ωの抵抗が入れてあることを加味すると、カタログ記載の値とほぼ一致する。

まぁそれにしても、ピーク付近でしか電流が流れないので、大電力のランプをこの構造で作ることはよろしくない。 力率や不要輻射の規制を被せられると厳しくなると思う次第。


いては、1KΩ(1W)の抵抗を直列に追加してみた。
電流波形の振幅は半分以下になっており、実効値で見ると 1.7V(17mA)→0.8V(8mA)というところ。
明るさも暗くなったようだが、半分になったかどうかはよく判らない。


番手は、整流用ダイオードの追加ね。
ヘアードライヤーの強/弱切り替えでよく使われている方法。 要は、波形の上または下側の半分だけしか使わないようにして、パワーを半分に落とすやり方だ。

確かにパワーは半分になるんだろうけど、60Hz地域で120回/秒点滅する光が 60回/秒に減ると、さすがにチラツキが目立ちますな。 私は耐えられません。 ハイ


後は、1uFのフィルムコンデンサを入れてみた。
昔々、ニッカド電池を充電して使うライトや、ヒゲ剃り器などでよく使われていた方法。 電流は進み位相になる。
この方法ではコンデンサで電力を消費しない利点はあるのだが、抵抗より何倍も高価で外形が大きいフィルムコンデンサはあまりメリットが出ないかも。

あと、このLEDの調光用では問題は出ないのだろうが、例のニッカド電池充電回路で、コンデンサの内部ショートが発生すると大電流が流れて発煙するという欠陥があったのを覚えている方は居ないだろうか? 回路によっては保護素子が必要になる。

もう少し続編があるかも・・・

2 件のコメント: