このシリーズで題材にしている DC/ACインバータをアレンジする方法だが、ご本尊の基板に手を入れようとするとちょっと難易度が高いと思われる点が多く、最初のネタとしては AC出力を整流したものを組み合わせて使う方法が良いかなと考えていた。 しかし、いざ重い目の負荷をかけると出力が約 53Hzという低い周波数のため整流回路の効率が上がらず、電解コンを大盛りにしないと性能が出ない という、面白くない状態に感じていたというのが正直なところ。
最初に コレの分解ネタを立ち上げた とき、Power MOS FET でスイッチングした電圧をトランスで昇圧し、その後がブリッジ整流回路になっているのを見て 「倍電圧整流回路にしないと苦しいね」 というのは記させてもらったんだけど、いかんせんこのブリッジ整流回路に使われているダイオードが 200V耐圧 品。 しかも Trr=35nS という超高速な FRDだったりする (^^;
秋月で売っている UF2010 (Trr=75nS) あたりが使えればさっさと改造しているところではあるんだけど、私自身も昔に リカバリタイムの問題で苦しめられた 経験があるんで、他のそこそこな FRDで代替するためには、ちゃんと評価しないとコワイかも・・・ というところ。
はい、前置きが少し長くなってしまったが、本日のお題は この元から付いている 200V耐圧の FRDを再利用して倍電圧整流回路が構成できる目処が付いた んで、さらっと記事にまとめておこうかというところ。 まずはご覧いただければと (^^)
上の写真は、少し前まで使っていた実験環境を一旦バラして組み直したもの。 アングルに搭載した DC/ACインバータと整流回路の基板には消えていただき、改造した DC/ACインバータをケースごとマウント。 それに別置きの整流回路を追加している。
ご本尊の改造方法を書き出すと長くなってしまうので、次回以降に記事にさせていただくべく予定を組んでおきたいと思う。 ということで、今回は整流回路の方を軽くご紹介して、性能評価かな
以前調査した DC/ACインバータ本体の回路図を再々 ・・・再掲 しておくが、この回路図上で左上のブロックにあるトランスの二次側、それに続くブリッジ整流回路に注目していただきたい。
ダイオードをキレイさっぱりと取り外してしまい、トランスの二次側から黄色と白のリード線を引き出したものがこの基板に繋がっている。 で、その取り外したダイオードは、少々加工をしてから基板にマウント・・・ ね
回路はこんな感じ。 一般的な倍電圧整流回路ではあるけど、元から付いている 200V耐圧のダイオードを直列に使い、400V耐圧品と同等に使えるようにしている。 最もただ直列にしただけではダメで、バランスを保つための抵抗をそれぞれのダイオードと並列にし、片方のダイオードのみに高電圧がかからないよう配慮してやる。
それと、今回も電解コンは 47uF 250V耐圧品×4本とやや大盛り仕様になっているが、ここの周波数は35KHz程度なので容量という観点ではそんなに盛ってやる必要はない。 しかし、一般用の 47uF 250Vは許容リップル電流が 200mA前後しかないので、電流値を考えると単発では心許ないのが現状。 昔秋月で売っていた 低インピーダンスな電解コン (この写真の左下にある Rubycon BXC) とかが入手できるようなら、もちろんパラにする必要はない。
早速こんな感じでダミーロードをぶら下げて電流を流し、測定して見るの図
はい、結果はご覧の通り~
電流を流して行っても電圧変動はほとんどなく、これなら簡単なフィルタを通すだけで真空管アンプ用 B電源として使えるかな、という感じですな
ではでは、ひとまず今日のところはこの辺で・・・
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