2014年9月4日木曜日

棚ぼた電子電圧計“VT-125D”君を修理してみる・・・ の巻

日、8月30日の日本橋うろうろで入手したジャンクなノイズメーター(電子電圧計) TRIO VT-125D君、持ち帰った当日の動作確認でちょいと病気持ちなところが確認されたので、簡単にできるレベルで修理対応が可能かどうかの検討をしてみることにする。


ずは動作確認中の実機。 テスターのACレンジにしたものとパラって、低周波発振器から 1KHzの正弦波を加えてみたところ(再掲)。
右側のディジタルテスターの読みがほぼ1.5Vになるよう発振器の出力を合わせてみたのだが、左側の電子電圧計に装着されているメーターの読みとしては、少し低い目の値を示しており、何かの拍子に針の振れが変化するという、ちょいと安定性に欠ける状態に見えますな。

ということで、現状で発覚している病状はというと、とりあえずこんな感じで・・・
・計測値が何となく安定しない。
・レベル調整つまみに触れると計測値が変わる。
・レベル調整を変化させても「UNCAL」ランプが点灯しない。
要は、レベル調整VRにガリ(接触不良)が発生しているのと、内蔵されているスイッチにも何か問題を抱えているような感じですな。


速開腹し、調査開始と行きましょ~かね

まずは取っ手の付いた上カバーを外してみるの図。 そこそこ大きめな基板が 3枚プラス、真ん中の基板にもディジタル系と思われる小さな基板も連結されている。 たかが電子電圧計と思ってみたものの、意外と実装密度は高いようだ。


面パネルから取り外した、レベル調整用の可変抵抗器君。

う~ん、何と言いますか・・・ VR後部に出ているスイッチの端子にハンダ付けされているはずの配線が片方外れてますなぁ。 何となく取り付けナットも緩んでいたっぽいことを考えると、誰かがトラブルを直そうとしてVRを外してみたものの、何もできずにそのまま元に戻したような雰囲気が・・・ (笑)

可変抵抗として使う部分の端子はマジメにシールド線付きの6Pinコネクタで基板と結線されているのだが、スイッチから延びている方はというと接続先は別の基板、しかも他の配線と同じコネクタにつながっているようなので、無理せずさっさとハンダ付けを外して解放しておくと。


VR後部を固定している爪を解放して、スイッチ部分のベークライト基板を取り外してみたところ。

一般的なVRはつまみを左に回しきったところでスイッチが切れるようになっているのだが、測定器で使うVRは右側が定常ポジション。 そこから左に回すと「UNCAL」状態になってスイッチが入る(あるいは切れる)ようになっている。 要は特殊なVRなので、代用品を探して入手することはなかなか難しいかも。

それと、抵抗体は手前側のベークライト基板に形成されているので、清掃しようとするとこのままではまだ取り回しが悪いような・・・


らに分解。 手前側の抵抗体が形成されているベークライト基板のみに剥いてみたところ。 摺動子が固定されている樹脂部分が取り外せると清掃しやすいのだが・・・

とりあえずこのあたりで妥協ということで、綿棒にアルコールをたっぷり付けて抵抗体をぬぐっておく。 2~3回繰り返してキレイになったら、同じく綿棒を使って接点復活剤を少量塗布してやり、さらなるガリオーム化の予防策をとっておくことにする。


後は元通りVRのケースを組み立てて・・・ と。
外した配線を修復して前面パネルに取り付ければOKかな

詳細は省略させていただくが、最初の写真と同様な試験をやっつけてレベル調整VRを動かしてみたところ、当初出ていたようなガリや接触不良は解消し、問題なく調整できていることをご報告しておこう。 右いっぱいに回した定常状態から左に回すと「パチン」という音とともにUNCALランプが点灯、こちらも無事に正常動作が確認できた。

ひょっとして、これで完全復活・・・ だったら嬉しいんだけどね
今回わずか 2,160円 の投資で電子電圧計を購入するチャンスを与えてもらったシリコンハウス共立さんには、せいぜい感謝させてもらいましょ~ね

はい、それではしばらく使ってみましょ~かね

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