2014年9月9日火曜日

フィルムコンデンサの「極性」を調べてみる・・・ の巻

ィルムコンデンサの「極性」って聞いて、ピンと来る人はあまり居ないかも知れないな
大多数の方がご存知の通り、元々フィルムコンはどっち向きに電圧をかけても問題ないワケで、加える電圧の極性で問題が起きたり、特性が変わったりはしないはずだ。


真は真空管アンプ用にと以前に秋月電子で購入した Rubyconブランドのポリプロピレンフィルムコンデンサ君 0.1uFと0.22uF。 何れも450V耐圧品だ。

で、そもそも何故に極性を気にするか・・・ なんだけど。
フイルムコンの構造は、誘電体のフィルム(この場合はポリプロピレン) を2枚の金属箔または蒸着金属でサンドイッチしてぐるぐると巻き取ったものなのだが、どうしても最外周に出ている側が露出状態(絶縁はされているけど)に置かれてしまい、大きなものほど電気的に無防備になってしまいがちだ。

真空管アンプのような 200V以上の高電圧が平気でかかる箇所に使う場合、作ってから何年もするとホコリを吸い寄せてやたら汚くなったりすることがあるので、2つある電極のどちらが「外側」になっているのか知っておいた方が良いだろうとふと気にしてみた次第。 外側になっている電極の方を意図的に電圧の低い側に接続してやることで、汚れを防ぐことはもちろん、ひょっとしたら経年劣化も未然に防止できる (かも)知れない。

ということで、データシートを読めばそういう類の情報も得られれば良いなぁと少し目を通してみたのだが、残念ながらどこにも記述はございませんでしたということで、そのあたりを自力で調べる工夫でも考えてみたいと思う次第。


ずはこのテのフィルムコンの構造を確認しておきましょうということで、ある程度透明なパッケージの別なフィルムコンに登場願ったところ。

ざっとリード線の先に目をやると、かなり細かい“巻きモノ”の中腹あたりからリード線が引き出されているのが判るのだが、残念ながらルーペで拡大した程度では目では追えないっぽいので、きちんと調べるなら分解するしかないというところか。

ホコリを吸い寄せるということは、電圧をかけると外部に誘導波が出るという解釈も有りかなぁ・・・ ということで。


ゃじゃーん。 ターゲットのフィルムコンの外側に、テキトーなリード線をぐるぐる巻きにやっつけてみたところ(笑)

フィルムコンの両端に適当なAC電圧を加え、外側に巻いたリード線とGNDの間をオシロか何かで計測してやると、誘導電圧の大小で“どっちの電極が外側か”というのが判るはず・・・ ですな。 ということで、早速低周波発振器で 1KHz付近の正弦波を作って両端に加えてみると・・・



果はご覧のとおり ということで、予想はアタリっぽいですな。
ちょっとノイズが載っているけど、2つの端子を入れ替えて計測することで、どちらの端子が外側の電極につながっているかがバッチリ調べられますワ  低周波発振器をお持ちでない方は、PCのヘッドフォン端子+フリーソフトの WaveGeneなんかを使うのも良いだろう。

で、いくつかの個体をこの方法で調べてみたところ、外側につながっている端子は全くバラバラなことが判明(大汗; このフィルムコンについては、メーカーサイドでこのテの情報は管理されてないっちゅうことですな・・・

結局気にしぃな人は、全数調べた上でお好みの方向につないでくださいというのが結論のようで・・・

さらに簡単な方法で調査する低周波発振器を使わない記事は↑こちら↑へ

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