2014年3月8日土曜日

12BH7A全段差動パラPPアンプ ~ 製作準備編 (Part-3)

ストベンチ上での試作を細々と続けている 12BH7A全段差動パラPPアンプ。 前回の記事が 2月10日だったので、まるまる3週間以上過ぎてしまったことになる。 ちょいとここ最近仕事の進捗が思わしくない状態が続いているので、平日に全く時間が取れないのが主原因なんだけど、あんまり遅延要因が多くなるとテンションが下がってろくなことにならないんで、これ以上遅延要因が発生しないことを祈る次第・・・ ふぅ。


いうことで、今回の更新内容。
上の写真にはまだ全ての更新内容が反映されていないんだけど、とりあえずアンプとして稼働する状態に持って行き、PCのサウンド入出力端子とダミーロードを接続して、簡単なデータ取りをやってみた。


状のアンプ部分の回路図はこんな感じで

回路を最終決定するために必要なデータとしては、入出力特性や、歪率対出力電力のグラフがあればというところかと思う。 トランスを使うアンプの場合、将来的には周波数特性なんかも取るべきなんだろうけど、現時点では省略かな・・・


しぶりにオーディオ系のツールを使うことになるので、WaveGeneと WaveSpectraを最新版に更新し、色々復習しながらボチボチ取ってみた入出力特性はこんな感じで。 ちなみに、負帰還はまだかけていない状態ね。

電圧の測定は、オシロを入出力端子に接続しておいて、それぞれの波形を確認しながら実効値を表示させて読み取ったのだが、ちょいと誤差大杉でイマイチですなぁ(苦笑; グラフにプロットしてみると下の方が曲がっているのはそのせいなので、あまり気にしないように(爆; 次回はもうちょっとまぢめに考えてみよう。


率のグラフもどうぞ。
出力段の共通カソードに定電流回路を挿入して差動アンプにしてしまうと、上下各向きの最大プレート電流は必然的にその定電流値でリミットがかかってしまうことになる。 そのため波形を見ていると、まるでトランジスタアンプのようにハードクリップするような挙動を示すのが、当然の理屈とは知りながらもなかなか面白い。

肝心の歪率対出力電力の特性を見てみると、当初考えていたよりも出力が得られていないのをどう見るかというところですかね・・・
出力段を差動アンプにすると、フツーのA級PPアンプよりも出力は下がるというのは周知の事実なようだが、このグラフでは歪率 5%で 2W弱しか出ていないので「もうちょい頑張らんかい!」と怒鳴ってやりたい気分ですなぁ。
それと、入出力特性のグラフを取り始めて「ゲインが足らない」ことに気が付いてしまったではないか・・・ このままぢゃ負帰還かける余裕が取れまへんがな(苦笑;

ということで、現時点でのアンプ部分の課題をまとめてみると・・・
1.ゲインが足りない
 A.初段をもっとゲインの高い球に変更する
   12AX7に替えてみる? とりあえず6N2Pで確認やってみるか
   ※初段の負荷抵抗や、出力段のグリッドリークを高くする必要ありそう
 B.ドライブ段を 2段構成にする
   球を6CG7に変更して、前段にFETの差動アンプを追加するとか
   初段をゲインの取れる品種のFET差動アンプにして、球をカスケードにする?


2.出力が考えていたよりも低そう
 A.LM317Tにバイパスコンデンサを抱かせる
   全段差動のメリットがなくなるので、ON/OFFできるスイッチも必要?
 B.出力トランスの6Ω端子から出力を取り、球から見たインピーダンスを上げる
 C.電源電圧とバイアスの最適化を行う。
 D.ウチのスピーカーは高能率なので、何とかガマンする?
とりあえず初段の球をμの高い球に変更する件は、試してみようとは思うが手持ちの球では賄えなくなるのがつらいところかな。 12AX7だと負荷抵抗を 100~250KΩに上げる必要も出てくるので、高域の周波数特性にも影響が出そうな領域かも。
その他、電源のリニューアルも必要なので、時間はまだまだ必要だ。

とりあえず、もぅちょい頑張ってみましょうかね・・・

0 件のコメント: