2009年9月13日日曜日

手抜き構造9球LEDライトの安全化改造

の中には、とんでもない手抜き商品が売られていることがある。
まぢめに基礎知識も含めて勉強している人間からすれば、とんでもない内部構造の製品が平気で店頭に並べられているのが現状のようだ。

今回は、自分の入院をきっかけにして、消灯時間後にこういうライトを持っていると便利かも・・・ と考えて買った、9球LEDライトを題材に、自分が納得できるレベルで、最低限の安全化改造を行ってみたいと思う。

ということで、お題の方はこちら。
ちなみに、買ってきた当日の紹介記事はこちらにあるので、適宜ご参照を。


た目そのものは、黒色のアルミ合金製で文句なし。 携帯性も良さそうだ。

が、電池を入れようとフタを外して中の構造を見て、唖然~ と。
通常LEDを使う時に入れるべき電流制限抵抗の類が全く入れられていない状態で、スイッチと電池に直結されている・・・。

この状態では当然のことながら電流は流れ放題になり、運が悪ければLEDが焼き切れてしまったり、少なくとも寿命の短命化は免れない状態だ。
ま、LED自身や電池にも内部抵抗分があり、ある程度のところでリミットはかかるのと、ボタン電池のような内部抵抗が高めの電池と組み合わせる場合、電流制限抵抗は省略するのが常套手段のようなので、実際に新品のアルカリ電池を入れて、どれ位電流が流れるのか測ってみた。


果はこんな感じ・・・
こりゃダメでしょ。 LED9本の並列なので、1本あたりでは90mA近い電流が流れていることになる。 一般的な5mmφのLEDは20mA程度の電流が適正値なので、いくら何でも流れ過ぎなのは間違いない。

このまま病院に持って行っても良いのだが、何とか簡単な方法で安全な電流値まで制限することができないか、少し考えてみることにした。

内部の構造を今一度確認してみると、

・アルミ合金製フレーム
・白色LEDが9本装着された基板
・バッテリーケース
・底蓋兼電源スイッチ


によって構成されており、フタを外すとバッテリーケースは抜き取ることができる。 LEDは完全並列接続された状態で基板にマウントされているので、この基板を取り出して何か改造を施すのは得策ではない。
また、LED基板側、およびスイッチの先にはスプリングが取り付けられており、両側からバッテリーケースを挟み込むようになっている。

さて、ここまで確認できたら、下の図を見て欲しい。



来は真ん中の図のように、LED1本毎に抵抗を入れるのが理想だが、今回の構造では明らかにムリっぽい。
妥協案として現実的な方法を考えてみると、バッテリーケースとフタの間に小さな基板を挟み、そこに抵抗でもぶら下げておくのが良さそうに思う。 幸いにもスプリングのクリアランスには余裕があるので、ちょっとした部品の載った基板程度なら挟めそうな感触だ。


作した抵抗入りアタッチメント。
抵抗が2本取り付けてあるが、LED1本あたり20数mA程度になるよう目星を付けて仮計算した後、カットアンドトライで調整した結果だ。
一般的な白色LEDは、IF=20mA時のVFは 3.5~3.6V程度のものが多いようなので、抵抗値としては (4.5V(電池電圧) - 3.5V(LED VF)) / (25mA(LED1本のIF) *9) で求められる。
手元にあった2.2Ω1Wの小型酸金(酸化金属被膜)抵抗を直列接続し、4.4Ωとして使っている。 これから購入するなら、4.7Ω1W(小型酸金)1本にまとめるのが良いだろう。


板の裏側はこんな感じ。
抵抗の足を伸ばして先を曲げてあるだけだが、バッテリーケースの金具にうまく接触するよう、位置を調整しておいて欲しい。


抗入りアタッチメント装着後の測定結果。 電流値はこんな感じかな。
ちょっと暗くなったかな・・・ という風にも感じるが、電流が1/3以下になっているようにはとても感じられず、これでも十分過ぎるほど明るかったことをお伝えして、このページを終わることにする。

11 件のコメント: