今回メンテしようと思い立った SB-F1君、これまでにも色々なアンプなんかの製作記事で試聴の際に登場させてもらった小型スピーカーなのだが、今のところ完全にフリーな扱いで、普段は使わずにそのままラックの隅に置いていた。 PCにつないで使っていたスピーカーはというと、もう少しスリムな・・・ 悪く言えば貧弱なヤツだったんで、せっかく
PC用の
DACとアンプを新調したんで、スピーカーももう少し良いモノにすげ替えたいというのも強く思っていたところ。 候補としてはこの
SB-F1君が適任かも、というのも思うところですな。
実は先日作成したぺるけ式半導体ミニワッターをこの SB-F1君と組み合わせて試運転していたんだけど、ちょっと高音域が出過ぎるような気がするのと、背面にあるブレーカーが接触不良気味なので、やっぱり観察しつつメンテしてやらんとイカンかなぁ、という感じですな。
はい、こちらがご本尊の Technicsブランドは SB-F1君。 実は自分で購入したモノではなく、もう 20年以上前になるが、たまたま近所で粗大ゴミ収集前夜に廃品のコンポが出されていたのを発見。 おそらく 4chステレオのリア用として使われていたと思われるこの SB-F1君だけを持ち帰った次第。 まぁ相当な年代モノであることは確実なので、そろそろ経年劣化しそうな部品の確認は必須というところだろう
背面にある太めのネジを外して・・・ まずは観察してみましょうということで「殻割り」の儀式スタートですな
アルミのダイキャストフレームには密閉度を上げるためのパッキンも挟まれているんで、破損させないようにスキマを開いて、と。 結構分厚いフェルトの吸音材が入ってますなぁ
吸音材をどけると、ウーファーの背面付近には端子台と、サーキットブレーカー。 そして、トゥイーターの背面付近には、プリント基板に配線されたネットワークのお出まし。 まずは、どんな部品が使われているかの観察ね
スピーカーのユニットも、ざっと確認してみよう。
ウーファーの口径は10cm。 あんまり大きくないんだけど、マグネットはそこそこありそうな感じ。 ネジ止めも機構が凝っているというか、これも密閉度維持のためなんだろうね。 トゥイーターは、見付けた資料ではホーン型となっているんだけど、おそらくハードドーム型のユニットにホーンを付けただけ、という見方もできますな(笑)
ネットワークの基板を外してみた。 ざっと見た感じ、ウーファー側はコイルのみのローパスフィルター、トゥイーター側は、無極性の電解コンデンサとコイルによるハイパスフィルターで、レベル合わせ用と思われるセメント抵抗 3.9Ωが入れられている。
そしてこちらが、接触不良気味のサーキットブレーカーですな。 1.25Aという定格値が記されているんだけど、このまま額面通りに考えるなら 10W位パワーをぶち込むと超えてしまいますな。 定格入力 30Wって書いてあるのは、ちょっとサバを読み過ぎているような気がしますwa。
とにもかくにも、サーキットブレーカーというのは電流を流すと発熱することを利用して、バイメタルの変形でスイッチの接点をトリップさせ、回路を遮断するという部品になる。 つまりそこそこな内部抵抗を持たせてあるんで、音質的な面でも影響がありそうな気がする次第。 どうせブレーカーを飛ばすような大出力なアンプは持ち合わせていないことだし、さっさとテキトーなリード線でショートしてしまうのが吉だろうね。
話をネットワークに戻そう。 トゥイーター側のハイパスフィルターには無極性の電解コンが使われているんで、経年劣化が気になる今日この頃。 とりあえず外して味見をやってみたいと思う。
基板に接着剤で固定されているんで、まずはカッターで切れ目を入れてから、半田吸い取り機で外してやりましょ~
取り外した電解コンは、無極性の 1.5uF 50V品。 外形の方はかなり大きくて、しかもてっぺんに防爆用の切れ込みも入れられていない。 この電解コンの作られた年代の古さを現しているような気がしますwa。
で、早速 LCRメーターにかけてみたところは、何と 2.063uFと 2.321uF。 一般的な電解コンは劣化すると干上がって容量が減少するヤツが多いんだけど、何と容量が増えてるし(笑) そして何れも、上段に表示されている「D」 (=損失係数:tanθに相当) がかなり増えているんで、劣化が進行していることは間違いなし。 サクッと交換するのが吉ですな
早速、代替品としてフィルムコンを手当てしてみた。 手持ちに 1.5uFの積層フイルムコンもあるんだけど、ちょっとトゥイーターの「鳴り」を調整してみたいと思うので、デジットさん特売品の 0.33uFを 4本パラってサブ基板に装着してみた。 少し容量は小さめのセッティングにしておいて、少し使ってみてから調整するのもアリかなぁと考え中。 場合によってはもう 1本足してみる。 あるいは 3.9Ωセメント抵抗の調整とかも検討してみようかと
容量は、こんな感じで 10%ちょい少なめね。
そして、元のネットワークの基板上に戻して、と。
サーキットブレーカーも、元の取り付け金具を装着してから、両端子をテキトーなリード線でショートしてやれば OKだな。
はい、こんな感じで正常な音に戻ってくれたんで、しばらく使ってみたいと思う。
ではでは、ひとまず今日のところはこの辺で・・・
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