2020年2月22日土曜日

車載用DC/ACインバータを真空管アンプ用電源にアレンジ ~ 第二章・・・ (Part-3)

回の記事では DC/ACインバータ本体を改造すべく、手順の紹介をさせてもらった。 今回 Part-3はその続編ということで、後段につながる倍電圧整流回路と、Part-1の性能評価で疑問点として出てきた “軽負荷時の電圧上昇” についても少し調べておきたいと思う。


初の写真は、組み上げた実験環境にオシロスコープを接続して、倍電圧整流回路に供給される波形を見ているところ。 外部に負荷を接続していない状態では立ち上がり部分にヒゲが出ているのが観測されたので、記事の最後で少しコメントを入れておきたいと思う。

それでは、今回 Part-3の最初は倍電圧整流回路を組み立てるところから始めることにする。




ちらがユニバーサル基板に組み立てた倍電圧整流回路の基板
部品の点数が少ないので特に説明は不要と思うが、まぁこんな感じで組み立ててみた。


して、回路図
部品について少し補足しておくと、D1、D2は以前の 200Wタイプの評価時に結果が良好だった富士電機製 ERC38-05 を起用。 電解コンは、以前にデジットで購入した日ケミ KXJ 47uF 350Vを使っている。 以前の評価では一般用の 47uF 250V品を使ったので、電流を多く流した場合のリップル耐性を考慮してパラで使ったのだが、今回は高周波整流用の品種かつ電流も少ないので、シングルでも全く問題ないだろう。

続いて、冒頭でも少し触れさせてもらった “軽負荷時の電圧上昇” について調べておこう。


初の写真を再掲しておくが、こちらは上記回路図上で倍電圧整流回路の D1、D2の中点、そして R1、R2の中点にオシロスコープのプローブを接続して計測している状態
この時点ではまだ負荷は接続していないのだが、電源を切った際に電解コンの電荷を逃がすためのブリーダー抵抗 R1、R2 (各100KΩ) が入っているので、すでに 1.4~1.5mA程度の電流が流れている。 ここから少し高めの負荷抵抗を順次ぶら下げてみて、以前の評価で調べきれなかった小電流領域の波形を見ておきたいと思う


ちらは追加の負荷抵抗を入れていない、ブリーダー抵抗のみの状態。 テスターで出力電圧を当たったところ 301Vと出た。 最初の評価では 298Vだったのだが、何かの拍子に数V程度の変動が発生するようだ。
ちなみに画面イメージから周波数を確認すると約57KHzと出ており、以前 200Wタイプの評価時の記録では約35KHzと出ていたので、トランスの小型化と合わせてスイッチング周波数を上げたのではないかと思われる



は追加の負荷抵抗 100KΩ。 ピークが半分程度に小さくなって、波形の時間軸方向に広がったような感じがする。 この時点での出力電圧は 285V。


は追加の負荷抵抗 47KΩ。 ピークがさらに小さくなって、横に広がった。 出力電圧は 278V。


後は追加の負荷抵抗 22KΩ。 ピークはほとんど気にならなくなった。 出力電圧は 273V。 この後さらに電流を流していくとピークがなくなって出力電圧も 270Vを切って、以前の評価時に調べたグラフにつながる状態かと思われる。
まぁ自分としては、現時点で悪影響はないとは思うが・・・ 引き続き軽~く調べてみて、放置するか、何らかの対策をするかは検討したいと思う次第。

ではでは、ひとまず今日のところはこの辺で・・・

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